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2008年頃,面識があった国内の化学会社の方から「いくつかの会社と一緒に流体シミュレーションに関する議論をしてみませんか」といったメールを頂いた。完全な私見であるが,当時,国内の化学会社における流体シミュレーションを以下のように感じていた。 商用ソフトウェアが成功をおさめ,更に統廃合が活発化していた。例えば有限要素法による構造解析で成長していたANSYS社1)がCFXに続いてFluentを買収し,様々な現象を対象としたシミュレーションによる設計ツールとして強化されつつあった(実際,ANSYS社は2021年にNASDAQ100に入る大企業に成長した)。 流体シミュレーションはまだまだ計算負荷が高く,モデルや仮定が多かったが,専門家を中心に検証データが整備され,実験を補完するツールとして少しずつ認識されるようになった。 重工業や自動車会社では多くのシミュレーション専門家がいたが,化学会社ではプロセスシミュレーションや分子シミュレーションが主流で,流れのシミュレーションに専属した社員は1社に数名程度,または実験と兼ねる場合が多かった。 上記の背景から,化学会社で流れのシミュレーションに対する人材育成の必要性を強...
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