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2024 Vol.88 No.2 特集

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巻頭言 ペプチド科学の最近の進展
~創薬・診断・機能性材料などへの応用

特集 ペプチド界面活性剤(ペプチド脂質)の
自己組織化とがん細胞の殺傷

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特集

ペプチド科学の最近の進展
「ペプチド科学の最近の進展」に資する合成技術
~作れないと始まらない,作ろうとしないと始まらない~

 少なくとも筆者が携わる領域において,サイエンスは「100%」が苦手である。遠い昔の学生時代,有機化学の反応機構に関する論文を投稿した際に「解明された(elucidated)」と書いて,査読者から「何をもって『解明された』と言えるのか?」と指摘を受けたことを懐かしく思い出す。若い頃のこうした経験は得てしてその後の考え方や価値観に大きな影響を及ぼすもので,サイエンスの世界で「解明された」や「確立された」といった100%を想起させる表現は注意して使わなければならないのだと肝に銘じた。最終的にその論文は,「elucidated」を削除した形で採択された1)。その2年後,今度は逆に査読者からの指摘に従って,投稿論文に「完全に確立された(fully established)」と書いた2)。当時の筆者がカルチャーショックを受けた「完全に確立された」ものとは,ペプチドの固相合成(SPPS:Solid-Phase Peptide Synthesis)であった。  我々人間にとって,何をもって「完全に確立された」と言えるだろうか? 哲学的な議論は別の機会に譲るとして,サイエンスの世界における1つの判断基準は「全自動」になるのでは...

岡田 洋平
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岡田 洋平

Synthesis Technology Contributing to“Recent Advancements in Peptide Science”-When It Isn't Synthesized, It Doesn't Start. When I Don't Try to Synthesize, It Doesn't Start-

Yohei OKADA(正会員)

  • 2011年 東京農工大学大学院連合農学研究科応用生命科学専攻修了

  • 東京農工大学大学院農学研究院応用生命化学部門 准教授

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Online ISSN : 2435-2292

Print ISSN : 0375-9253

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