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有機溶剤等の分離・濃縮に多用される蒸留法は,多量の熱エネルギーを必要とするエネルギー消費の大きいプロセスである1)。高効率な水処理技術として知られる膜分離技術を有機溶剤系の液相での直接分離に応用できれば,蒸留法から膜分離法への転換による化学品製造プロセスの大幅な省エネルギー化が可能となる(膜法では蒸留法の1/100以下の消費エネルギー2))。これは,2030年に向けた国際目標であるSDGsにおいて,目標9「産業と技術革新の基盤をつくろう」のターゲット9.4で謳われている,「環境に配慮した技術・産業プロセスの導入拡大を通じた産業改善により,持続可能性を向上させる」ことに大いに資すると期待される。このような,有機溶剤の新規ろ過分離操作は超ろ過(Organic solvent Hyper Filtration:OHF)と呼ばれ,OHF分離は,従来の水処理膜ではNFからROの領域に相当し,用途に応じて緻密かつ安定な膜が必要となる(図1)。 ...
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