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触媒金属粒子の微粒子化は金属表面積を増大させ,触媒活性を向上する手段として注目を集めている。しかし,微粒子化に伴い表面エネルギーが高くなり,容易に熱凝集を引き起こす。その解決策として,金属微粒子を多孔体担体内に内包し,物理的に熱凝集を抑制する金属内包型触媒が有望視され,研究が進められている。担体には金属酸化物(SiO2,TiO2,CeO2,Al2O3)および炭素が用いられ1),その中でも炭素担体は細孔性状や表面構造が制御しやすく,導電性を付与できる,副反応の原因となり得る活性点を有しないといった特徴を持つことから,金属内包型触媒の担体として有望視されている。本稿では,炭素担体を用いた金属内包型触媒の開発の現状とその触媒を用いた反応例について紹介する。 炭素担体を用いた金属内包型触媒の調製法は,①金属微粒子をポリマーでコーティングし,ポリマーを熱分解により炭素担体に転換する手法(テンプレート法),②金属-有機構造体(MOF:Metal-Organic Frameworks)などの金属前駆体-炭素源コンポジットを加熱し,金属微粒子と炭素担体を同時に形成する手法に大別される。①の方法として,Yangら2)は,金属...
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