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現在3Dプリンターは,医療分野において様々なもの(インプラントやサージカルガイドといった医療器具・補助具など)について適用が期待されており,人を対象とした臨床試験が世界中ですでにおこなわれている。その一方で,3Dプリンターで直接錠剤・医薬品を製造する研究については,まだ認知度が低いように思われる。3Dプリンターで作製した錠剤に関しては,米国で認可されているものがすでに存在する(Spritam,2015年に認可)。この商品は,抗てんかん薬であるレベチラセタムを成分とした錠剤を,粉末固着積層方式(Binder jet方式)の3Dプリンターで製造したものである。この錠剤は空隙が大きく,服用して水分に触れるとすぐに崩壊する性質のものであり,高用量でも飲みやすく設計された錠剤である(ZipDose技術)1)。このSpritamの誕生により,3Dプリンターを用いて3Dプリンターならではの特徴を活かした医薬品・錠剤を製造しようという機運が高まっており,ここ数年で発表論文数も増加している。 本稿では,3Dプリンターを用いて今どのような錠剤が検討されているか,研究紹介をおこなう。また本誌の読者を想定し,3Dプリンターに用いら...
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