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人類一人当たりのエネルギー消費量はここ200年間で大きく増加しており,それを賄うための電源として化石燃料である石炭,石油,天然ガスに加え,原子力エネルギーも重要な役割を持つ。資源エネルギー庁は,エネルギー基本計画・エネルギーミックスの方針として,2030年の原子力エネルギー依存率を20~22%に設定する。一方,化石燃料を使用することで大気中のCO2が増加し,これによる地球温暖化が国際的に大きな問題となっている。CO2発生を抑えるための電源に水力,再生可能エネルギー,地熱発電が挙げられるが,いずれも発電規模は大きくない。化石燃料を使用せず,大規模な発電量を生み出す原子力は地球温暖化阻止の切り札として期待され,国際的な原子力研究の会議であるGlobal2015で気候変動に対する原子力研究の挑戦を議題に掲げられた。 循環型社会を確立するには,消費するエネルギーの中に新たなエネルギー源を生み出すことが求められる。原子力における核燃料サイクルは,一度エネルギーを取り出したU燃料を化学処理し,核分裂していないUや原子炉内で生成し燃料として利用できるPuを回収し利用することである。これを実行するための課題として,使用済み...
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