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有機系廃棄物の燃料利用または熱利用を目的として,廃棄物の燃料化に関する研究が盛んにおこなわれている。有機系廃棄物には下水汚泥や食品廃棄物,農業廃棄物,都市ゴミなどがある。これらの廃棄物には多量の水分が含まれていることや,含有炭素量が極めて少ないことが特徴として挙げられる。そのため廃棄物資源のエネルギー密度の向上を目的に水熱処理による廃棄物の燃料化研究がおこなわれ,実用化にも至っている。 水熱処理では高温高圧水による処理物の加水分解作用により,低分子化した液体燃料が生成される一方で,残渣として炭化物が製造される(図1)。近年の廃棄物やバイオマスの水熱処理による固体燃料に関する研究では,単一の原料のみを処理対象とするのではなく,異なる二種類の原料を同時に処理する手法が取られている1)。原料を混合して処理することで,元原料の特性によって,生成する固体燃料(炭化物)の燃料性状を向上させる研究結果が報告されている。また,異なる原料を混合して処理した場合,原料の選定によっては固体燃料に特異な性質が発現する原料混合による相乗効果も報告されている。水熱処理時における原料混合の相乗効果は,主に固体燃料の炭素密度や発熱量が向上...
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