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金ナノ粒子は,触媒,電気,磁気,光学的な特性を有し,光―電気エネルギー変換装置,バイオセンサー,電気回路,反応装置などに応用されているが,それらの特性は粒子の大きさや形状に依存する。湿式で金属ナノ粒子を合成する方法として化学還元法,アルコール還元法,光還元法,超臨界法などがあり,盛んに研究されている。これらの方法で金ナノ粒子を合成するためには,通常,金イオンの水溶液に加えて,還元剤とキャッピング剤が必要である。還元剤は金イオンを還元し,金ナノ粒子核を生成させる。その後,粒子核と金イオンが衝突を繰り返して金ナノ粒子が成長するが,この成長を制御するためにキャッピング剤が使用される1)。キャッピング剤にはアルキルチオール,界面活性剤や両親媒性の高分子などが用いられており,金ナノ粒子の表面に配位することによって,粒子の大きさや形状を制御する。それと同時に,金ナノ粒子同士の凝集を防ぎ,コロイド溶液の安定性を向上させている2)。しかし,キャッピング剤の使用は,金ナノ粒子の表面における純度を低下させるため,金ナノ粒子の性能が低下する恐れがある。また,還元剤にはクエン酸,ヒドラジン,水素化ホウ素塩,アルコール,アミンなどが使...
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