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流動触媒層反応器は1942年に操業が開始された重質軽油の流動接触分解(Fluid Catalytic Cracking:FCC)に始まり,その後,いくつもの反応プロセスに利用されてきた。流動層を触媒反応器として選択する場合の利点はいくつかある。流動層では触媒粒子を流体のように輸送することができるため,反応器内で劣化した触媒を抜き出して別の反応器で再生をおこなうといった触媒の循環によって連続運転が可能となる。 また,粒子が運動していることにより伝熱速度が高く,反応熱の除去が容易となる。層内を均一温度に維持できるという特徴もあり,ホットスポット発生を回避し,高温で発生する副生物やコークの生成を抑制できる。さらに,不活性粒子を混合して流動性を向上させると共に活性の調整をおこなうことができる。異なる反応特性を持った触媒を混合して複合反応に利用することも考えられる。 流動層のスケールアップにおいて,操作条件と反応成績を関連付ける適切な反応器モデルは有用なツールとなる。本稿では,触媒反応器として利用されている微粉系の流動層の基礎的な挙動について述べると共に,反応器モデルを利用する際に考慮すべき点について紹介する。 ...
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