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反応蒸留は,蒸留による分離機能と反応を組み合わせることで,生成物を積極的に系外に抜き出し,反応収率の向上を可能とする操作であり,エステル化反応のような平衡反応や,逐次反応における中間目的物を抜き出す時などに用いられる1)。平衡が原料側に偏っていて,反応が進みにくい系であっても,蒸留により生成物を反応場から効率良く分離することによって,反応収率を高めることができる。当社では,ポリカーボネート原料のエステル交換反応(平衡定数K=0.0001~0.001)で実用化している2)。 反応器のスケールアップ設計は,一般的に良く用いられる撹拌槽型の場合,撹拌性能や伝熱性能が課題となることが多いが,反応蒸留塔の設計では,気液平衡パラメーターと反応モデルの正確さが重要となる。通常の液相反応であれば,フラスコやオートクレーブを使うことで,反応速度,反応平衡といった基礎的なデータの取得ができるが,気相が反応に関与する,成分が不安定で変性しやすい,反応速度が速い,などの要素が加わると,途端に実験が難しくなる。測定データが,所定温度までの昇温過程や,気液の物質移動の影響を受けてしまうためである。そこで,ラボ実験のデータ取得方法として...
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