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2021 Vol.85 No.9 特集

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巻頭言 プラズマプロセッシングにおける化学工学の役割

特集 大気圧プラズマの装置構成

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特集

大気圧プラズマの工学応用と社会実装,現状と未来
大気圧プラズマの特徴と諸特性

 我々の周囲の空気には窒素,酸素,水蒸気,アルゴン,二酸化炭素などの気体が含まれており,それらの分子は互いに衝突して熱を伝えあうことで一定の温度を保っている。これに対し,プラズマが生成されると,分子の他に,解離した原子,イオン,電子,ラジカルなどの活性種,光を放出する励起種など,様々な粒子が生成される。これらの粒子は通常の分子とは違って高い運動エネルギーや内部エネルギー,化学的反応性,発光性などを持つため,通常の気体とは異なったいくつもの特性を有することになる。  従来,プラズマは低気圧下での放電を用いて生成され,半導体プロセシングなどに利用されてきた。低気圧プラズマが利用されてきた理由は,低電圧でもプラズマを生成できる,空間的に均一で大型のプラズマを生成しやすい,電界や磁界によってプラズマを制御しやすい,高純度のプラズマを生成できる,などの多くの長所があることによる。  これに対してここ10年ほど,常圧下で生成する大気圧プラズマの研究が高い注目を集め,研究分野や応用先が広がっている。急激な発展のせいもあって大気圧プラズマは新しいものと考えられている感もあるが,その歴史は決して新しくない。例えば大気圧アルゴン誘...

沖野 晃俊

沖野 晃俊

Features and Characteristics of Atmospheric Pressure Plasmas

Akitoshi OKINO

  • 1994年 東京工業大学大学院理工学研究科博士後期課程修了 博士(工学)

  • 東京工業大学科学技術創成研究院未来産業技術研究所 准教授

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Online ISSN : 2435-2292

Print ISSN : 0375-9253

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