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グリーンケミストリーの理念に則った持続可能な生産プロセス開発の必要性と相まって,常温常圧の温和な条件下,高効率的で選択性の高い酵素を触媒とする変換プロセスは,産業界や学術界において関心が高まっている。さらに,近年のバイオテクノロジー,タンパク質工学,酵素の指向性進化(directed evolution)技術,計算科学などの目覚ましい進歩は,酵素触媒反応の実践性を大きく向上させた。今日では,目的の反応に最適のテーラーメイド酵素を,わずか数か月で調製することも可能になった1)。さらに,連続フロー合成技術との融合によって,古典的なバッチ法での酵素触媒反応の諸問題が一挙に解決できる可能性が高まっている(詳細は次節で述べる)。本稿では,医薬原体,天然有機化合物,ならびにこれらの合成中間体の酵素触媒連続フロー合成法の最近の進歩を紹介したい。なお,このテーマに関する文献が多数出ているので,併せて参照されたい2-6)。
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