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皮膚はヒトの最大臓器であるとともに,外部環境と生体内システムとの間の主要な連絡通路を形成しており,全身・局所の各種薬効を期待する化合物の投与経路としても機能する。皮膚適用の外用医薬品・化粧品の安全性や有効性を確保するためには,その有効成分・添加物の経皮吸収性の正確な評価がとりわけ重要である。 外用製剤開発の長い歴史の中で,化合物の経皮吸収性の評価法として,種々のin vitro/in vivo試験法が開発されてきた。とりわけ,拡散セルに摘出皮膚を装着して実施するin vitro皮膚透過性試験は幅広くおこなわれ,本試験にて取得された多数の皮膚透過性データが蓄積されている。近年では,情報解析技術の発展やコンピュータ性能の充実と相まって,蓄積された既存情報の機械学習解析により,コンピュータ処理のみにて化合物の皮膚透過性を推算する方法論(in silico法)が注目を得ている。 In silico法は従来の実験法と比べて,時間・コスト面で優位なだけでなく,生体試料や実験動物の使用を回避できるという倫理上のメリットもある。さらに,実体を用いないバーチャル予測のため,未入手の有効成分やアイデア段階の製剤組成も評価でき...
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