※ 検索ワードを区切るスペースは半角でお願いします。
粉粒体の圧縮成形技術の中で特に打錠とは,臼に定量供給された粉体を杵による圧縮力で相互に固着させ連続体である錠剤を生成していく操作のことである。この打錠の目的は,錠剤化による計量作業の削減,移送時の容積の低減,発塵の防止など製品によって様々である。一方で打錠は空隙率を低下させながら錠剤の見かけの引張強度を向上させるという性質上,溶解性向上を目的とした操作ではなかった。 ここで製剤の分野で1990年代に研究開発が開始された口腔内崩壊錠は,圧縮成形技術を用いながら溶解性を維持または向上した錠剤である。口腔内崩壊錠は水なしで服用できることから,多剤服用時の負担を軽減でき,また利便性も高いため,幅広く利用されている。本技術を食品産業に応用して2000年代に開発されたのが固形化粉ミルクである。ここで口腔内崩壊錠の製法は,崩壊剤などの配合により溶解性を向上する方法と,高い空隙率を維持することで構造的に溶解性を向上する方法に大別される。固形化粉ミルクは崩壊剤などを添加できないことから後者の製法を用いている。高い空隙率を維持する方法では直接的に移送に耐え得る強度の錠剤を生成することが困難であることから,本研究では,操作方法を...
お気に入りから削除しますか?