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地球規模の気象変動や発展途上国の急激な人口増加と経済成長に伴い,世界各地で水不足が深刻化している。このような深刻な水不足問題を解決するためには,水の再利用技術や浄化技術の普及,また海水淡水化技術などの造水技術の有効活用が必要不可欠である。水中のイオンや溶質を分離する方法として膜分離法が有効であるが,排水に含まれる溶質や微生物等による目詰まり(ファウリング)が問題となる。膜がファウリングを起こすと,ろ過水量が低下し必要な水量が得られなくなるため,膜を洗浄あるいは交換する必要が生じる。そのため,様々なファウリング抑制技術が検討されているが,十分な解決方法は見出されていない。TiO2に代表される光触媒と膜分離プロセスを組み合わせたハイブリッドシステム,すなわち光触媒膜反応器(Photocatalytic Membrane Reactor:PMR)の開発により,光触媒作用を利用した汚染物質の除去と膜分離による効率的な水処理が可能となる1, 2)。光触媒が固定化された膜反応器の場合,膜としての透水性や分離性と同時に,光触媒として可視光応答性や高い活性が求められるため,材料や構造の観点から新たな膜設計が必要となる。 著...
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