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再生可能な材料を使用したバイオベースのポリマーの生産は,国連の持続可能な開発目標(SDGs)を達成するために,ここ数十年の研究から大きな注目を集めている1, 2)。プラスチックの世界的な需要は年間3億6,000万トンに達しており,生物(バイオ)などの再生可能資源から生産されたのは1%未満である。バイオベースプラスチックの生産量が少ない理由の1つは,バイオベースプラスチックの性能(耐熱性,力学物性など)が低いことにあり,性能向上によりバイオベースプラスチックの普及拡大をおこなうべきである3)。 1980年以降,石油化学製品のポリベンザゾールは,芳香族/複素環構造が連続的に配列し繰り返されるため共鳴構造を有し,有機材料の中で最高の耐熱性を示すと考えられている。例えば,ポリ(p-フェニレン-2,6-ベンゾビスオキサゾール)(Zylon®)やポリベンズイミダゾール(Celazole®)は,優れた耐熱性を示すことでよく知られており,産業界で広く使用されている3-6)。しかし,バイオ由来資源からの高性能ポリベンザゾールの開発はほとんど提案されていないようである3)。 本研究では,セルロースから超高耐熱性ポリベンズイミ...
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