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2023 Vol.87 No.2 特集

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特集

拡がるクロマトグラフィーの世界
バイオリソースからの超高耐熱性ポリベンザゾール材料の開発

 再生可能な材料を使用したバイオベースのポリマーの生産は,国連の持続可能な開発目標(SDGs)を達成するために,ここ数十年の研究から大きな注目を集めている1, 2)。プラスチックの世界的な需要は年間3億6,000万トンに達しており,生物(バイオ)などの再生可能資源から生産されたのは1%未満である。バイオベースプラスチックの生産量が少ない理由の1つは,バイオベースプラスチックの性能(耐熱性,力学物性など)が低いことにあり,性能向上によりバイオベースプラスチックの普及拡大をおこなうべきである3)。  1980年以降,石油化学製品のポリベンザゾールは,芳香族/複素環構造が連続的に配列し繰り返されるため共鳴構造を有し,有機材料の中で最高の耐熱性を示すと考えられている。例えば,ポリ(p-フェニレン-2,6-ベンゾビスオキサゾール)(Zylon®)やポリベンズイミダゾール(Celazole®)は,優れた耐熱性を示すことでよく知られており,産業界で広く使用されている3-6)。しかし,バイオ由来資源からの高性能ポリベンザゾールの開発はほとんど提案されていないようである3)。  本研究では,セルロースから超高耐熱性ポリベンズイミ...

鐘 顕鋳
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鐘 顕鋳

Development of Ultra-High Heat-Resistant Polybenzazoles From Bioresources

Xianzhu ZHONG

  • 2022年 北陸先端科学技術大学院大学 博士(マテリアルサイエンス)

  • 北陸先端科学技術大学院大学先端科学技術研究科サスティナブルイノベーション研究領域 博士研究員

金子 達雄
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金子 達雄

Tatsuo KANEKO

  • 1998年 東京工業大学大学院理工学研究科 博士(工学)

  • 北陸先端科学技術大学院大学先端科学技術研究科サスティナブルイノベーション研究領域 教授

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Online ISSN : 2435-2292

Print ISSN : 0375-9253

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