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ポリエチレン(PE)やポリプロピレン(PP)をはじめとする汎用プラスチックは安価,軽量,自在な成形性による高い意匠性・デザイン応用性などの特性で,我々の日々の生活を豊かにしてきた。丈夫で腐らないという特徴を活かして幅広い分野で利用されてきたが,自然環境中で分解されにくいため様々な環境問題を引き起こしている。近年,マクロプラスチック(サイズの大きいプラスチックごみ:レジ袋,PETボトルなどの成形品)とマイクロプラスチック(サイズの小さいプラスチックごみ:プラスチックの破片や研磨材等と言われている)の海洋汚染が深刻になっている。また,フリース等に利用されるポリエステル,ナイロンといった化学繊維のマイクロファイバー(長さ5ミリ以下)が洗濯で抜け落ち,川・海に流出することで汚染の原因となっている。現状,海洋に漂流するプラスチックの正確な量は把握されていないが,世界で毎年900万トンを超えるプラスチックごみが陸上から海洋へ流出すると報告されている1)。そのため,プラスチックごみの中でも,とりわけ海洋へ流出する可能性が高いワンウェイ用途のプラスチックについては,海洋へ流出しても環境への負荷が小さい新素材(海洋生分解性プラ...
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