※ 検索ワードを区切るスペースは半角でお願いします。
2021年10月に閣議決定された第6次エネルギー基本計画において,2050年カーボンニュートラル(二酸化炭素(CO2)をはじめとする温室効果ガスの排出量から,植林や森林管理などによる吸収量を差し引いて,合計で排出量ゼロとする状態)の実現に向けて,火力発電では,水素(H2)やアンモニア(NH3)といった脱炭素燃料の利用に取り組むことが示されている1)。 火力発電は日本のCO2排出量の約4割を占めており,石炭火力発電からはその約半分が排出されている2, 3)。石炭は,他の化石燃料と比較して,発電量当たりのCO2排出量が多い燃料ではあるが4),一方,発熱量当たりの単価が安く,埋蔵量が豊富で,産地が偏在していないといった利点を持つため,電力の経済性や安定供給を支える重要な燃料となっている。こうした石炭の利点を確保しつつ脱炭素燃料の導入と普及を進める手段の1つとして,微粉炭火力発電へのNH3導入,即ち,微粉炭−NH3混焼技術が注目されている。 NH3は,様々なエネルギー源から製造可能なH2のエネルギーキャリア(H2の持つエネルギーをより効率的に輸送および貯蔵するための化学物質)の1つで,大気圧において−33.4℃以...
お気に入りから削除しますか?