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2021 Vol.85 No.1 特集

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特集 CO2分離回収・利用・貯留(CCUS)の 現状と今後の展望

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特集

ブルーカーボン
人工光合成化学プロセスの開発
開発の現状,課題,将来展望

 自然界の光合成は,太陽光下でCO2と水から植物を製造する巧妙なプロセスだが,光子の変換効率は,0.2%前後である場合が大半である。我々はNEDO:“人工光合成”プロジェクトにおいて水とCO2を原料として,化学原料である低級オレフィン類(エチレン,プロピレン等)を,光合成をはるかに上回る太陽光変換効率で製造する革新プロセスに2012年より10年プロジェクトとして取り組んできた。本プロジェクトは以下の3つの開発課題を設定している。  ①可視光応答光触媒による水分解による水素(solar-H2)製造技術開発  ②生成するH2/O2=2(モル比)の爆発性混合ガスからのsolar-H2の安全・選択分離技術開発  ③solar-H2とCO2からのオレフィン製造プロセス開発  人工光合成の実現は,従来の化石資源からのオレフィン製造技術が大量のCO2を排出していたのに対し,CO2を吸収する側に変えることを意味する。まさに気候変動が加速している21世紀の世界にとって夢の革新技術である。本稿では,その基本的な考え方,技術開発の現状,将来事業としての展望等について紹介する。 ...

瀬戸山 亨
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瀬戸山 亨

Artificial Photo Synthesis: Current Status and Its Perspective

Tohru SETOYAMA

  • 1983年 東京大学工学部修士修了(東京大学 工学博士)

  • 三菱ケミカル(株)Science & Innovation Center Executive Fellow

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Online ISSN : 2435-2292

Print ISSN : 0375-9253

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