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2030年のCAE(Computer Aided Engineering)の姿を考える前に,今から10年前の2010年頃の状況を振り返ってみたいと思う。 当時,ANSYS, Inc.では,マルチフィジックスに本格的に取り組み始めた時期になる。構造解析が会社設立当時の1970年から主な解析ツールであったが,流体解析ツールのAnsys Fluent,電磁界解析ツールのAnsys HFSSやAnsys Maxwellなどをマーケット展開できるようになり,流体-構造連成解析,電磁界-構造解析,電磁界-流体解析など,単独の解析ツールでは実現することの叶わなかった現象の解析を,Ansys Workbenchの下,簡単に設定し解析できる仕組みを構築した。 例えば,エンジンのマニホールドの解析では流体側からの伝熱による熱応力の解析や,電子基板では電流が流れることに因って生じる損失を発熱量として,基板の熱応力解析の実施やファンなどに因る強制対流,若しくは自然対流による冷却などの検討が実施できるようになった。 これらの解析は製品開発上,今では実施することが当たり前になっていたりするが,10年前ではかなりチャレンジングなテー...
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